今回はクロス円主要通貨ペアのボラティリティ(週足)について調べました。数日~数週間で決済するスイングトレード、低レバレッジあるいは外貨預金で長期に積み立てる方向けかなと思われます。
通貨ペア | 期間 | ボラティリティ(標準偏差) | 最大上昇率 | 最大下落率 |
USDJPY=X 110,92 +0,25 +0,22% | 2002.5.12-2016-12.15 | 1.47% | 5.38%(4) | -7.83%(5) |
EURJPY=X 120,14 -0,49 -0,41% | 1.70% | 7.05%(4) | -13.83%(8) | |
GBPJPY=X 137,45 -0,62 -0,45% | 1.88% | 7.23%(4) | -15.83%(8) | |
CHFJPY=X 112,11 +0,09 +0,08% | 2004.6.6-2016.12.25 | 1.83% | 17.14%(9) | -10.71%(6) |
CADJPY=X 82,44 +0,06 +0,07% | 2.06% | 11.31%(6) | -14.87%(7) | |
AUDJPY=X 74,73 +0,14 +0,19% | 2.42% | 14.05%(6) | -18.16%(8) | |
NZDJPY=X 71,47 0,00 0,00% | 2.41% | 9.42%(4) | -15.81%(8) |
上昇率/下落率の()カッコ値は、標準偏差の凡そ何倍にあたるかを示します。大きくなるほどありえない・・・個人的な感覚としては3より大きいとブラック・スワンな値動きに思えます。
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基軸通貨のドルがやはり安定
外国為替市場での大半(ほぼ9割)はドル絡みだそうです。基軸通貨の強みの一つとしては流動性の圧倒的な高さがあります。何時如何なる時も売り手と買い手が存在する・・・流動性があると言う事は、値付けの安定には欠かせません。
金融市場が麻痺して全体的な流動性が極端に下がる場面が度々見られますが、そういった場面であってもやはり基軸通貨は(比較的ですが)安定して取引されます。最大上昇率/下落率で見ても、ドルが最もボラティリティが低いです。
買い物、旅行、投資も、とりあえず外貨は米ドルがあればまあ大体事足りるので、米ドルは持っておくと便利なんじゃないかと思われます。
流動性はやっぱり大事
通貨別に取引高≒流動性を見てみますと、
米ドルが圧倒的
続いて、ユーロ、日本円、英ポンド、
入れ替わり立ち替わりで、スイスフラン、カナダドル、オーストラリアドル、
そしてニュージーランドドル
の順だそうです。ほぼドルとそれ以外と言っていいかも?
基本的には取引が大きい≒流動性が高い程、値付けが安定する傾向があります。
概ね流動性の高さと、価格の安定(ボラティリティの低下)度合いは一致しています。
ただ、最大上昇率/下落率で見てみますと、やはりドルと比べると(買い方売り方双方にとって)壊滅的な上昇と、下落が発生しています。
特に下落側の壊滅ぶりが酷いです。円キャリーはゆっくり積み上がって、急激に巻き戻すからでしょうか?
普段比較的安定している通貨であっても瞬間的に流動性が枯渇すると、、、
このような恐ろしい事態が。ボラティリティは3番手、ダウンサイドはドルに次ぐのですが、アップサイドの振れ幅はその大きさと有り得なさで他の通貨を圧倒しています。スイスフランショック恐るべし。
高金利通貨は買われやすく、売られやすい。
豪州通貨・・・AUDJPY=X 74,73 +0,14 +0,19%、NZDJPY=X 71,47 0,00 0,00%は先進国通貨としては比較的高金利グループに属します。この手の通貨はリスクオン時には低金利通貨・・・円、時にはドルやユーロとの金利差を狙って買われ、リスクオフ時や金利差縮小時は売られやすい傾向にあるようです。
ニュージーランドドルで最大上昇率と最大下落率で大きな非対称が見られるのは、金利差に加えて流動性の小ささが原因かと思われます。
将来のボラティリティを抑えるためには
過去(ヒストリカル)で見ると、実用面でもドル一択で良いように思えるのですが、
MAKE AMERICA GREAT AGAIN!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年2月4日
- 正直この人じゃ不安だ。(ドル安通り越して基軸通貨転落もあるかも?)
- 次の基軸通貨は円かもしれないし、ユーロかもしれないし、再び英ポンド!かも知れないし、人民元かもしれないし、それ以外の何かかもしれない。
- やっぱり安全通貨は円だ!
イロイロな考えが頭を過りますが、将来の事は分からないので投資であるとかヘッジで購入する場合はやはりある程度分散するのが望ましいかと思います。
何れにしましても、現金というのは長期的に見るとインフレで減価しているので、それのヘッジで株式や債券、不動産等キャッシュを産むものへの投資も視野に入れつつなら尚良です。
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