エロ・怪奇・特殊漫画家人生相談室@阿佐ヶ谷ロフトAに行ってきました。

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20160127
成人向け漫画の中でもかなり【特殊】なジャンル漫画家が一同に会するとの事で行ってきました。

【特殊】と言うのは有り体に言うとヌケない・・・良く言えばPornograph(ポルノグラフ)と言うよりはErotica(エロティカ)であったり、猟奇的だったり、不条理・理不尽であったり,、不謹慎極まったり。そう言った何かと物議を醸す・・・叩かれたり後ろ指を指されたりするようなジャンルを指します。

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左から都筑響一さん、駕籠真太郎さん、山本直樹さん、町田ひらくさん、呪みちるさん。

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奥から根本敬さん、山野一さん、羽生生純さん。

・山本直樹さん

大御所ですね。一般紙でも掲載中です。



エロ要素が少なくて書いててつまらない&今年中に完結してエロ復帰との事。会場で宣言されていました。


BLUE・ブルー

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太田出版 (2013-10-30)

堀田(3)

堀田(3)

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太田出版 (2013-10-16)

に続いて、


分校の人たち(2)

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山本 直樹
太田出版
売り上げランキング: 6,093

祝・有害図書指定。もう三振アウトなんじゃなかろうか。

・駕籠真太郎さん


輝け!大東亜共栄圏

輝け!大東亜共栄圏

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太田出版 (2013-11-01)

エロ・グロ・ナンセンスと何でもあり。ウ○コ、吐瀉物の割合高め。
作中にノーマルな性描写が殆どありません(笑)
巨大化した女性をモノ扱いして辱めるという嗜好をお持ちのようです。

・町田ひらくさん



女のコがひたすらケシカランとっても悲惨な目に遭遇する漫画を描かれています。ちょっと公共の場で読むのは憚られる&国によってはそのまま御用なそんな内容。決してロリコンではないのですが、緻密な絵柄とストーリーが秀逸で思わず読みいってしまいます。

・山野一さん

ねこじる(故人)の旦那さんです。夫婦揃って超絶ダークな作風でカルトな人気を誇っています。


四丁目の夕日 (扶桑社文庫)
山野 一
扶桑社
売り上げランキング: 86,412

を読むとかなり陰鬱な気分になれます。


そせじ(1)

そせじ(1)

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(2014-07-21)

最近ではうって変わって(変わり過ぎ)育児漫画を出されていたりします。その他、呪みちるさん、羽生生純さん、根本敬さん。(未読なので、これから読んでみたいです。

と言った感じで、個人的には超豪華メンバーでした。

以下、気になったテーマについてつらつらと、、、

家族や親族、友人知人へのカミングアウト

特殊漫画家も人の子であると同時に、人の親であったりもします。(駕籠真太郎さんが既婚・子持ちしかも子育て真っ最中なのを知って驚きました。)家族もいれば、親族もいるし、そして、業界人ではない友人知人、ご近所さんもいるわけです。

カミングアウトした際に、どんな反応があるだろうか?軋轢などは無いのだろうか?気になる所ですね。

登壇者の方々は総じてオープンにされているようでした。あるいは仕事場に子供が出入りすることはままあるし、最近ではGoogleもあるしで、隠していても何れバレルから成り行きでといった所みたいです。

周囲の反応はそれぞれなのですが、

・デビュー作や雑誌、単行本を親に送った。親が買い集めて周囲に配った。

・経済的に自立してくれた事を素直に喜んでくれた。

・家の中で見つけられたが、成人するまで親が作者だとは気付かれなかった。(山本直樹さん・・・成人向けのペンネームで森山塔、塔山森があります。親は隠すのが仕事、子供は見つけるのが仕事・・・ちょっと含蓄のあるお話でした。)

・子供が漫画に興味が無い。(漫画家の子供なのに!)

・そもそも突き抜けすぎて意味不明だからタッチされないだとか、あ、、、(察し)で離れてくれるから始めから関わらなくて済むとの事。

話を聞いた限りは、思ったよりは気楽なのかもしれません。

駕籠真太郎さんは、物心付く位のお子さんがいるそうなのですが、何時カミングアウトすべきか悩まれていて、思春期にいきなりだと刺激が強いだろうから、今から徐々に慣らして免疫をつけるべきとのアドバイスが他の登壇者から出されていました。

特殊漫画家の住宅事情

特殊な漫画を書いていると、家を借りられないんじゃないか?ローンを組めないんじゃないかという懸念です。

実際としては【杞憂】に過ぎなくて、他の漫画家と同様に、【自営業】と言う属性で、特殊な漫画を出していても特に不利な扱いを受けることは無いそうです。結局の所重要なのは収入がきちんとあるか・保証人が付けられるか.・・・つまりは賃料やローンをきちんと払えるかと言うことですね。(これは自営業も勤め人が同じです。)

デビュー前後は実家ぐらしだったり、フルタイムなりパートタイムなりで雇われていたり(その場合は勤め人の属性)で、住宅事情については結局の所経済的な問題に過ぎないわけですね。

ネックといえば【自営業】と言う属性だったりします。やはり収入面では水物(不安定)だとされて、大御所であってもローンを組む際には期間が短かったりする傾向があるとの事。

自身の性的嗜好と作品のソレは別物

ロリータとか、スカトロとか、獣姦とか、内蔵ハミ出しとかあらゆる暴力描写は、作者の性癖だとか嗜好だとか経験に基いて欲望の赴くままに描かれていると思いきや、どうやら別物らしいです。(実際どうかは分かりませんが。)

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『セックスするなら大人の女性のほうが気持ちいい』、(町田ひらくさん談)には驚きました。作風からはとてもじゃないけど想像できなくて。

総じて作品は逸脱しまくりだけど、作者は至ってマトモ(紳士)に思えました。

表現の自由について

エロと言うのは常に桜田門組警察権力とイタチごっこの状態にあります。わいせつかそうでないかは全てオカミのさじ加減一つ。出版社も作者も常に摘発や回収のリスクがある中での創作・出版活動となるわけです。(遥か昔【具】どころか【毛】さえもアウトな時代があったそうな。)

それだけではなくて徒党を組んで押し寄せて恫喝まがいの事も辞さない人権団体だとか、PTAだとかイロイロなうるさがたと対峙する場面も多々。何か事件が起こったりすると槍玉に挙げられたりと大変だったりします。

作者も出版社もそんな中で何処までならOKかNGなのか試行錯誤されているとの事でした。会場で伏せるように言われたので書けないのですが、禁則事項は思った以上に多くてデリケート。やりたい放題描いてるかと思いきや、思ったよりは不自由のようです。自主規制で世に出せない原稿というのが各自あって、山本直樹さん曰く、【世界が開放される日まで】とっておくとの事でした。

そんな日が果たして来るのだろうか?

出版不況の中で

上述のうるさい集団からの圧力もそうですが、もう一つ心配なのは昨今の出版不況です。

出版市場全体が急激に縮小する中で、従来のビジネスモデルでは出版社も作者も食べていくことが今後どんどん難しくなっていく事が予想されます。メインストリームからはかけ離れたサブジャンルに位置する彼らはなおさら苦しいのではないでしょうか?文化というのは余剰の産物であって、余剰が減ってしまうとそれにともなって文化のが細ってしまいはしないか?という懸念です。最近のテレビもそうですね。

表現の自由というのはある程度は経済的自由に担保されているものだと思います。彼らも霞を食べて生きているわけではないのです。

サブジャンルの作者が食べていける可能性のある仕組みとしてはKindleや同人活動が考えられるのですが、営業面ではなかなか厳しいようです。(読者へのリーチや出来高制の不安定な収益が。)中抜きや編集による制限はありながらも、ある程度の保証や保障(揉めた時の)で守ってくれる出版社の存在はやはり大きいようです。

好き放題自由に書いてるように見えて、それなりに不自由を抱えているように思えました。

そんな諸々の不自由の中ではありますが。何処までも突き抜けて表現の自由を貫いて欲しいものです。

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